砂漠
はてな年間100冊読書クラブに出す2冊目。
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 実業之日本社
- 発売日: 2005/12/10
- メディア: 単行本
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しょっぱなから強烈。
大学に入学したばかりの学生が、同じクラスのメンバーで集まって飲み会を開く。「僕」北村たちが和気藹々とお酒を飲んでいるところに、同じく新入生の西嶋という男が遅れて乱入してくる。
西嶋という男は麻雀を「平和」(ピンフ)であがることを好む。それは世界平和のための願掛けであるらしい。
西嶋は座敷の脇においてあったカラオケ用のマイクを握り、演説を始める。飲み会に来る前に麻雀をやっていたが、雀荘にいたオヤジたちが「平和を築こう」とするのを邪魔した、と。そして世界で戦争が起こっているのに「俺たちは何やってるんですか」と続ける。
当然のことながら、ワケの分からない演説に場は「帰れよ」「気持ち悪い」などと騒然となる。
そんな飲み会も終わり、五月になると、主人公はどういうわけか西嶋と麻雀をすることになり、麻雀を通じて東堂、南、西嶋、そして鳥井といった個性豊かな大学生と仲間になる。そして主人公らは、何百万もカネを賭けてホストとボウリングの勝負をするわ空き巣をつかまえるために張り込みをするわのムチャクチャな大学生活を送ることになる。
去年「魔王」も読んだ。あれもそれなりに面白かったが、こちらはかなり面白い。