「勇み足」とは、個別の間違いを指す語ではない。


id:mojimojiさんとid:Mr_Rancelotさんの論争をつらつら読んでいた。それ自体について、自分は論評する立場にはない。ただ日本語の使い方がおかしいなとは思った。


どこがおかしいかというと「勇み足」という言葉の使い方である。


それまでの僕の認識としては、「B氏の行為は既に違法行為」という認識であったので、「未だ違法行為ではない」という意味で、先の認識については「勇み足であった」と認めた、という話である。

http://d.hatena.ne.jp/mojimoji/20070628/p1

※傍線部はsyujisumeragi


勇み足、という言葉をgoo辞書で調べてみた。


(1)相撲で、相手を土俵際まで追い詰めた力士が、勢い余って相手より先に土俵の外に足を踏み出して負けること。踏み越し。
(2)熱心のあまりに、言動が度を過ぎて失敗すること

勇み足 - goo辞書


mojimojiさんは、やりとりを全体としてみたときに熱心にやって間違えたので「勇み足」であった。しかし、違法行為でないものを違法行為だと言ったことそれ自体はただの「間違い」か「無理解」、辞書の言葉を使えば「失敗」である、と言える。


相撲に例えてみよう。

  • 違法行為でないものを違法行為だと言った → 「土俵から外れた」
  • 自分の正しさを信じて、力強く議論した結果、間違えた → 「勇み足」

まぁこんなところである。個別の間違いはただの間違いであって、勇み足というのとは違う。だから「××については勇み足」ということはないのである。


やりとりについての全体的な印象はmojimojiさんが勇み足であったのであって、そこで、勇み足であった部分はどこなのだということに重点を置くのは理解しがたい。