音羽くんは偉い。笑えるのはオーマイニュースの受賞理由


音羽理史くん(はてな内ではid:gerling)が書いた「死ぬ死ぬ詐欺」についての記事がオーマイニュースの市民記者賞を取った。心臓病の少女のための募金が詐欺ではないかと指摘され、ネット上で少女やの家族に対してバッシングが起こり、これに対して音羽くんが「げすの勘繰りに過ぎない」と批判したものである。


この受賞についていろいろ言うひともいるが、僕は音羽くんを評価したい。


id:republic1963さんはオーマイニュースを「新聞の投書欄」にたとえる。僕は朝日新聞の投書欄に掲載されたことがある者として、これについて一言を言っておきたい。


朝日の新聞投書欄で好まれるのは「自分の立場からの意見」である。学生には学生、フリーターにはフリーター、それぞれの立場がある。その立場から意見を言うべきだとされているのである。それゆえに「学生がメタな視点から天下国家を論ずる」ような文章はまず掲載されない。それは論説委員の仕事である。投書欄に載る政治性の高いテーマの投稿は「活動家としての立場」からの意見であったりする。


朝日投書欄に限らず、ジャーナリズムが一般市民に期待するのは、だいたい似たり寄ったりである。そう考えれば、音羽くんが評価された理由はわかるだろう。


音羽くんはネットに参加している大学生としての立場から、さくらちゃん死ぬ死ぬ詐欺の件をまとめたことが評価されたのである。彼はべつに「安倍政権の問題点」のような記事で記者賞を取ったのではないのだ。ネット社会の問題点を知識人層に分かる言葉で説明したことは素直に賞賛すべきである!


はてなの人たちに言いたい。音羽くんは別に笑えることをやったわけではない。


むしろ笑いどころは別のところにある。まず、オーマイニュースが発表した以下の受賞理由である。


コメント欄での批判や雑言などにひるむことなく自分の主張を貫き、生命の尊厳を訴えた説得力ある内容を高く評価しました。


そして、鳥越編集長が出した以下のコメント。


2ちゃんねらー」と称する輩に敢然と正面から論戦を挑んだ音羽記者の「死ぬ死ぬ詐欺まとめサイトの卑劣さを考える」が出色ですね。


なんでここが笑いどころかって言うと、もともと彼は2ちゃんねるに書き込みしていた「2ちゃんねらー」なんだもの。いまでもはてな内で「死ね」とか平気で言っているよね。(つうかコレ本人が認めている。)元ヤクザがヤクザの恫喝に屈しなくて偉いなどというのは噴飯もののギャグである。


まぁそういうわけで、いろいろあるけどとりあえず音羽くんの記事については評価しておきます。おめでとう。