萌理賞は締め切ってしまったが……
「夏」をテーマにした萌え作品を集めて、萌理賞なるもの出すらしい。応募は締め切ってしまった。が、触発されて自分は自分の萌えを描くことにした。
「図書館」
いつもは暇を持て余しているジイサンバアサンばかりの図書館に、中学生くらいの女の子が入ってきた。肩まである髪をたなびかせながら。
美人というよりは、かわいい。この子は何を借りにきたんだろう。僕は気になった。
女の子は歩いていく。
入り口から向かって右には蔵書を検索するための端末がある。そしてその先に本棚が並んでいる。
女の子は一番最初の棚を眺め始めた。哲学の棚だった。
大学生ならレポートのために調べ物をすることだってあるだろう。でも、その女の子はどう見ても中学生だ。自由研究だろうか。いや、自由研究に哲学を選ぶなんて、あるのだろうか。
僕はしばらく考えたあと、心の中でつぶやいた。
「──よく分からないけど、がんばれ」
この作品を書くにあたって一番悩んだところは……図書館に来た中学生を女の子にするか男の子にするかという点ですね。私バイセクシャルですから。
ショタ好きの腐女子の方は男の子に脳内変換して読んでください。