「公共圏」にいる人たちの個人情報保護


ある程度名の知れた漫画家や作家で、自宅の住所を公開している人間はどれほどいるのだろうか。漫画家へのファンレターは、だいたい出版社宛てに送ることになっている。


実名を公開しても何も起こらない、というのは一般人の話だ。


実名公開推奨派がよく掲げるのが2ch管理人、西村博之氏が自宅住所を公開していた、という事実だ。


たしかに文芸春秋から「2ちゃんねる宣言」が発売されたころには、それを自慢していたフシすらある。


けれど、これもだいぶ前の話になるのだけれど、俺、実は一度赤羽の西村邸(とされる場所)に突撃したことがある。用件は何だったか忘れた。たしかにマンションの郵便受けに「西村」とは書かれていたけど、チャイム鳴らしても誰も出てこなかった。


そのときはアポなしだから当然かと思ったが、後になって、ひろゆきは赤羽から新宿に引っ越しているという話を知った。引越し先の住所は知らない。


変な発言をしなければ酷い目には遭わない、個人情報を公開して何が問題なのか、と主張する人たちがいる。たしかに「一般人は住所を晒してもおおむね問題ない」というのは間違いないのだけれど、多くの人と接することになる「公共圏」を目指す人にとっては違うと思う。世の中には(俺のような)変わった人間がいる。正しいことをしていれば問題ない、という訳にはいかない。だから、自宅住所の公開というのは結構致命的な問題なのだと思う。


ちなみに個人情報であっても「実名」はそれ自体ではほとんど意味をなさないと思っている。そのあたりはこちらから。
http://d.hatena.ne.jp/syujisumeragi/20060106/1136551935

自分の個人情報に対する考え方としては、こちらも参考にどうぞ。
http://d.hatena.ne.jp/syujisumeragi/20060308/1141819715


ところで、ふと思うのだが、小杉は何万という人間に閲覧されてきた、そして、2年前、何万人にひとりのキチガイと出会った。僕と小杉が出会ったとき、すでに小杉は彼が目指していた「公共圏」への道を歩んでいたのかも知れない。


だからどうってことはないんだけど。絶縁は絶縁です。