知的財産権の成績が「良」だった件


少し前の話になるが、大学で前期科目の成績発表があった。


知的財産権の成績は「良」だった。この授業は試験がなく、レポートのみで評価が決まる。レポートを提出すれば「不可」にはならない。友人も自分と同じ程度のサボり具合だったが、彼の成績は「可」だった。


友人からレポートに何を書いたのか問われた。そのときに答えた「可」ではなかった理由と「優」ではなかった理由をまとめてみる。

「可」ではなかった理由


「自分が興味を持っている業界から5つの会社を選び、それぞれが登録している商標のなかから、特に重要と思われる商標を選び、その理由も書け。」という設問があった。


友人はそれぞれの企業の代表的な商品の商標を選んだ。しかしそれだとなぜ重要だと思うのかという理由が、商品の知名度の高さとか、どれだけ売れているかという話になる。これは知的財産のレポートというよりはマーケティングのレポートだ。


これに対して僕は企業名そのものを選んだ。この理由の論述を通して、商標のもつ意味を説明することができる。企業の名称は「商号」として各地にある法務局に登記される。しかしこの「商号」は本社のある市町村内でしか独占権を持たない。だから、ある程度の大きさの企業になると、みずからの企業名を「商標」として登録する。「商標」の独占権は全国にわたる。


これは授業で触れた内容だった。おそらくこれで「可」から「良」になった。

「優」ではなかった理由


このように、当初は真面目にレポートを書いていたのだが、徹夜で書いているうちにテンションがあがり、途中から思いっきりふざけたものになった。


さきほどのとは別の設問の論述のなかでさりげなく脱線させた。まず、情報産業界では雑誌名や番組名など、その企業が提供しているコンテンツの名前が商標として登録されている、と書いた。そしてその「代表例を挙げてみる」として、次のような例を挙げたのである。

  • 講談社→「週刊京都を歩く」(登録4710301号)
  • フジテレビ→「料理の鉄人」(登録4864662号)
  • リクルート→「静岡で家を建てる」(登録4759746号)

どこがどう代表例なんだ。


リクルートの商標に至っては、なんとなくレポート執筆中にRIR6くんの顔が思い浮かんで「静岡」を選んだという始末。「家を建てる」シリーズはそれぞれの都道府県のがあったのにな。


当然のことながら、ふざけたのは設問に対する解答とは直接関係のないところだ。まぁ、設問に対する解答とは直接関係のない部分ではあっても、こんなレポートを書いて「優」はもらえない。まぁハナから「優」をもらうつもりはなかったのだがね。