あとから目的がついてくる場合

以下、これまでとはあまり関係のない話。

何の漫画だったか忘れたが、サラリーマン向けの漫画にこういう話があった。

まず、ある会社の役員がどこかのバーの店員の女性にうつつを抜かす。そして、仕事が手につかなくなる。その間に、もともとその役員に反感を感じていたグループがクーデターを仕掛けようとする。心配した部下が忠告しに行くと、その役員は「心配するな。打つべき手は打ってある」と言う。その役員は、今まで彼に従っていた人間のなかで、誰が腹のなかで彼に反発を感じていたのかが分かった、と言う。そして、役員は「もともとは本気で惚れたんだがな。」と言ってその女性の肩を抱く。

人間は、我が身に降りかかってくる様々な事態を、なんとか利用しようと考える。時には自分が感じた感情さえも、利用しようとする。自分が本当に感じた感情であれば、他人を欺くことができるからである。先に「目的」があるのではなく、「行動」があってあとから目的が生まれる場合もありうる。