自己顕示から関係性へ──女装2.0の考え方


某所に行ったら、あるはてなユーザの男性がメイド服になっていた。それでちょっと興味を持って女装サイトなるものをいくつか見てみたのだが、どうしても違和感を感じてしまう。


それはおそらく僕がそうした写真から女装者の自己顕示欲を感じてしまうからだと思う。美しい私を見て欲しい。かわいい私を見て欲しい。そうした自己顕示欲を否定するわけではないが、傍目に見て決してお世辞にも美しいとは思えない人がそうした写真を晒しているのを見ると、別の方向を考えたほうが良いのではないかと思ってしまう。


別の方向とは何か。お世辞にも美しいともかわいいとも言えない僕が仮に女装するならば、自己顕示ではなく関係性を表現したいと思うのである。どういうことかというと、女性として周辺との人間関係をつくりたい。少なくともウェブで公開するときにはそうした様子を演出したいということである。具体的には、たとえばカレシ役の男を探し出してツーショット写真を撮影する。あるいは複数で遊びに行き、その模様をスナップ写真として収める。


女装は個人が女装するだけで完結するのではなく、他者から女性として認められることによって成立する。僕はそう考えている。