議論の場をつくるためにネットでアパートの住所を公開した偉人。


自分が住むアパートの住所を公開したブロガーがいる。その男のハンドルネームは、似非原(えせはら)という。彼は自分の住むアパートを議論の場とすべく公開した。


こんな面白い人はいない。僕はインタビューを決行しようと思った。議論開始の予定時刻より20分ほど前にアパートの前に到着。携帯電話で呼び出してみた。するとえせはらさんはびっくらして裸足で飛び出してきた。僕はえせはらさんの部屋の片づけを手伝わされた後、お話を伺うことができた。


なお、質問内容はえせはらさんがブログで書いていることをもとにしている。



──えせはらさんは大学でサークルを立ち上げると言っていましたよね。その後経過はどうですか。


えせはら 大学公認のサークルではなく、非公認で活動をしています。サークルというか前衛集団ですね。普段は大学内でブルーシートをひいてダベっています。


──えせはらさんの大学では、印刷物を掲示したり配布するとき、どんな規制がありますか?


えせはら 配ってよい場所はどこからどこまでだとか、配布時に許可証を首からぶら下げていなければならないだとか、内容ではなく形式に干渉してきます。そういった部分について交渉だとか妥協の余地がなくなってきたと思います。また、介入しないと決めたものについては「なかったこと」にする。(内容について議論することなく)形式を取り上げて恣意的な介入をしてくる。これはマズいと思います。


──僕もサークルで配布物を作って、自由に取れるように大学内に印刷物を入れた箱を設置したんですね。もちろん審査は受けたんですけど、学生課は印刷物を見るフリだけしてちゃんと読まずに許可を出していたんです。形式には干渉するけど内容については干渉しないというのはうちの大学も同じです。けれど逆に言えば、内容について干渉しないというのは言論の自由が認められた結果とも言えるように思います。


えせはら まぁ、言論の自由といえば言論の自由ですね。というかすめらぎさんの大学は自由でいいですね。


──似非原さんは学園祭のときに大学の近くにある公園で集会を開いていたらしいですね。そこで焼きそばをつくっていたところ、警察を呼ばれて「火をつかっちゃいかん」ということで解散させられたと聞いています。


えせはら あのときは酔っ払いを大学には入れないという決まりもできたんです。他人に迷惑をかけてはいけない、という大義名分で相手に正当性を与えてしまったのはマズかったと思います。


──これに懲りずに活動を続けていこうという気力はありますか?


えせはら ないです。


──ないんですか(笑)


えせはら でも面白い人を支援したいとは思っています。



このあとの議論の内容についてはまた後日!


【似非原さんのサイト】
倒錯社通信局 http://tosaku.sakura.ne.jp/news/
大澤真幸萌え http://d.hatena.ne.jp/nisemono_san/