「政治的に正しいBL小説」を考える。


バックラッシュ』を買った。

バックラッシュ! なぜジェンダーフリーは叩かれたのか?

バックラッシュ! なぜジェンダーフリーは叩かれたのか?

最後だけパラパラ読んでみたら、上野千鶴子さんというフェミニズムのえらい人が「ゲイとは組めない」と絶叫していた。ゲイは女性を嫌悪している。だからフェミニストとは組めないというわけだ。


上野さんは女性を嫌悪しないゲイに「お目にかかりたいものです」とおっしゃる。まぁ、別にリアルでそのようなゲイにお目にかかる必要はないと思う。しかし、どうせなら、BL小説という媒体を通じて女性嫌悪的でないゲイ、理想のゲイを描いてみたらどうかと思うのだ。


もちろん、正攻法でやるにせよギャグにするにせよBL小説である以上は妄想全開でいくことには変わりない。


正攻法でいくなら、たとえば男らしくてカッコいいゲイの政治家を主人公にする。とは言っても政治小説ではなくて、秘書とのラブを描いたBL。で、さんざんその男っぷりに萌えさせるんだけど、でもこの政治家は別に女性が嫌いなわけではなくて、「教育で男らしさ、女らしさを守る運動」(名前はいま適当に考えた)への署名を求める男に対して「女を貶すことでしか男らしさを発揮できないのか!」というセリフを吐く。


次にギャグ。登場人物に現実では絶対ありえないような女性嫌悪的言動をさせるネタで(女性のなかにある)男尊女卑の感情を相対化させる。理想のゲイを描くというのとは違うが。


たとえば「女のつくったメシはまずい」と言って(家族と同居しているにも関わらず)自分で作った料理しか食べない登場人物などが考えられる。ギャグをギャグとして笑ってもらえるように書くのは難しいが。


個人的にはこんな感じの「政治的に正しいBL小説」を読んでみたい。


自分の妄想がフェミニズム的に間違っていたら容赦なく指摘を。なにしろ冗談抜きで最後のところだけパラパラ読んだだけだしね。あとアレのキャンペーンブログ(id:Backlash)なんぞ読む気になれなんだわ。