能力はないのに野心はある人(俺)

大学が春休みで、バイト三昧の日々である。ちなみに現在やっているバイトは警備員(交通誘導)だ。平日は火、水、木曜に働き、土・日も働く。休みは月、金だ。なお夜勤はしていない。


今月の給料は16万円くらいになりそうである。学生のバイトとしては、なかなか良いと思う。ただしこれが一生続くとなると真っ暗だ。


さて、これまで自分はいくつかのバイト経験をしてきた。その度に自分のマヌケさを実感し、死にたくなるほど憂鬱になった。いくつかの例を挙げよう。ちなみに以前mixiで書いたものと重複する部分もある。


1. 某コンビニ店員をしていたときのこと。


お釣りを渡した直後、お客さんから「金額が間違っている」と言われた。レシートを見直してみると、たしかに打ち間違えている。自分は一度入力された情報を消去し、正しい品物と金額を打ち直した。そして正しい金額のお釣りを渡した。お客さんはお釣りを受け取って出て行った。ただ、正しい金額を渡したはずなのに、お客さんは一瞬きょとんとした顔をしたのが気になった。


そして、しばらくして気づいた。俺は最初に払ったお釣りをお客さんから回収していない。間違いで渡したお釣りと、改めてレジを打ち直してはじきだした正しい金額のお釣りを、二重に渡してしまっている。店長に報告すると、店長は呆然として、しばらくの間をおいてから「今後、気をつけるように」と一言だけ言った。


なお、その後自分はそのバイトをクビになった。


2. 警備員(交通誘導)になってから

あるスーパーの駐車場の出口を担当したときのこと。自分が大丈夫なので外に出てくださいという合図をしているにも関わらず、お客さんは止まってしばらくこちらを見た後、ゆっくりと車道に出ていった。


それを見ていた先輩の警備員が駆け寄ってきて「今の誘導はわかりにくいねー」とおっしゃる。きっと自分は何か分かりにくい合図をしたに違いない。そう思って「どこがマズかったでしょうか」と聞いたら、その先輩警備員はこう言った。


「その合図だと、出ろじゃなくて入れって意味に受け取られるよね。」


ほふっ。逆方向に合図を出していた。


なお警備員(交通誘導)は事故でも起こさない限りクビにならない。このためなんとか首はつながっている。自分がクビにならず学生としては結構な給料を貰っているのは、ひとえに自分の誘導を無視して安全運転するドライバーの皆さんのおかげである。


こんなに酷い有様なのに、未だに自分が総理大臣になったり、モノ書きになったり、起業して大金持ちになる妄想とかが捨てられんのだなー。22歳にもなって。だいたい総理大臣にモノ書き、起業ってそれぞれ方向性がぜんぜん違うだろ。


我が愛するRIR6くんが、能力によって差別されない世の中を、万人が幸せになれる道を、と非常に面白いことを言っていた。人として差別されないということについては同意である。しかし、万人が幸せになれる方法、というのは無理であると思う。世の中には私のように「能力はないのに野心だけある人間」がいるからだ。私はたぶん、幸せになれない。


RIR6くんの関連エントリ。
http://nwatch.cocolog-nifty.com/blog/2006/03/post_7839.html
http://nwatch.cocolog-nifty.com/blog/2006/03/post_259b.html