酔うということ


自分は、酔って記憶をなくすというのが感覚的に理解できない。


たしかに自分も大酒を飲んで酔っ払うことはある。酔っ払いすぎると周囲で何が起こっているのかを認識できなくなることはある。


しかし、記憶はないがちゃんと家まで帰ってパジャマに着替えて寝ていた、という類の出来事はない。自分は酒を飲んでから家に帰るまでの記憶ははっきりとしている。


実はその理由ははっきりしている。酒で脳天がやられる前に別のところがやられるのである。結果、記憶が飛ぶほど酒を飲むことはできなくなる。


おかしくなるのは胃。限度を超えて酒を飲むと自分の胃は収縮を始める。そこから先のことはあえて書かない。


記憶ははっきりしている。だからこそ、思い出すたびに鬱になる。


自分が酔ったときの迷言集。

  • 「俺が便所占領しっぱなしじゃ他の客に迷惑だろ。タライ持って来いタライ。」
    (トイレがひとつしかない居酒屋で。店員が困惑した顔で「そのようなものはございません」と言っていたのを覚えている。心配して見に来た友人は心の中で爆笑したらしい)
  • 「やだやだ。もっと飲むの。もっと飲むの。」
    (泥酔を心配した周囲からコップを取り上げられそうになって。このあと自分はコップを守ろうとして別のコップをひっくり返した)
  • 「俺は酔ってねえよ。酒を飲んでも酒に飲まれることはない!」
    (家族に「ずいぶん酔ってるな」と言われて。この発言が今のところ一番忘れたい)