小中学生にブログ

小学生のころ「がんばりノート」と称して、毎日、日記だとか自分の思ったことや調べたことを書かせるノートがあった。最低1日1ページは書けという話だった。小中学生にブログをという提言は、まぁそうした日記兼自由研究に似たものをオンライン上でやらせることになるということであろう。

id:rir6は、ブログ(界)を、管理人のいなくなった廃墟だと規定し、次のように述べる。

とにかく一度廃墟を見せてやるべきでしょう。そしてその上で、廃墟へと飛び出していきたいのならばそうさせれば良いし、生活空間に閉じこもるのならばそうすれば良い。どっちにしろ、全ては廃墟を見ることから始めるべきなのです。「子どもはみなブログを持て!」とはそういうことなのでしょう。

政府が主導するものである以上「一度」だけ廃墟を見せるということにはならないのではないだろうか。

去年のことになるが、2chで自分のブログを晒した面白い中学生がいた。

彼は実名を晒すべきだという主張を書いて、本人も実名でブログを書き、自らスレッドを立てて自分のサイトへのリンクを貼るという勇気ある行動をとった。問題提起としてはよかったので、自分やboneさんなどがそれについてエントリを書き、議論として盛り上がった記憶がある。

ただ、彼のブログはその後ほとんど更新されず、結果として単発になった。年齢が低ければ低いほど持ちネタが少ない。だから僕はそうした「ちょっとやってみる」だけの人がいるのは当然だと思う。

しかし、国が金をかけてやる以上、そうした「ちょっとやってみる」というのを推奨するとは思えない。結果、あたりさわりのない日記か、あるいはニュースを引用して一言二言感想を付け加えるという類のブログを本人も不本意書き続けなければならないという状況になるのではないか。

だから僕は政府がそうしたことを主導していくのには反対だ。

もちろん、一般論として小学校高学年くらいの子供のころからブログを持つということについては賛成である。ただそれは児童生徒が自主的に参加する部活やサークル活動(文芸部であるとか新聞部といった類の部活になるだろうか)の一環として行うべきだと思う。